Linux Mint のグラフィックスアプリ Pix の使い方 – 基本編

低スペック PC 活用ノウハウ
Linux Mint ( Cinnamon) の使い方 その-16
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 基本編
 
 動画から静止画をキャプチャーする作業は、Windowsでは「フォト」アプリを使用して【フレームの保存】を行っているが、Linux Mintでは「Pix」アプリの【スクリーンショットを撮る】という機能が代替となる。
 また、キャプチャーした静止画から必要な部分を切り取る「トリミング」は、Windowsでは「ペイント」アプリで行っているが、Linux Mintでは、「Pix」アプリに「トリミング」機能が用意されている。
 
「Pix」を起動すると、通常は画像や動画ファイルが含まれるフォルダの内容を表示する「ブラウザモード」で画面が開く
 
以下、動画も静止画も扱えるグラフィックスアプリ「Pix」の使い方についてまとめた。
 
 

 

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1. Pix とは
 
Linux Mint のグラフィックスアプリ Pix
 

 Pix は
 Linux Mint に標準搭載されている画像および動画管理アプリケーションです。
X-Apps プロジェクトの一部で、gThumb をベースに開発されており、画像や動画の閲覧、整理、基本的な編集が可能です。

 
 
Pix で扱えるファイル形式
 
静止画形式:
 JPEG (.jpg, .jpeg)
 PNG (.png)
 GIF (.gif)
 BMP (.bmp)
 TIFF (.tif, .tiff)
 TGA (.tga)
 ICO (.ico)
 XPM (.xpm)
 AVIF (.avif)
 HEIF / HEIC (.heif, .heic)
 JPEG XL (.jxl)
 WebP (.webp)
 
動画形式:
 MP4 (.mp4, .m4v)
 MKV (.mkv)
 AVI (.avi)
 MOV (.mov)
 WebM (.webm)
 MPEG (.mpg, .mpeg)
 
保存・書き出し可能な形式:
 JPEG
 PNG
 TIFF
 TGA
 
● Pixは動画の再生はできるが、編集(カット、トリミング、エフェクト追加など)や、別の形式への書き出し(エンコード)機能は無い。→ 動画の編集はできない
 
 
 
2. Pix の起動方法
 
①.メニューから起動:
画面左下の「メニュー」をクリックし、「グラフィックス」カテゴリから「Pix」を選択。
画面左下の「メニュー」をクリックし、「グラフィックス」カテゴリから「Pix」を選択
 
「Pix」の起動時画面。サイドバーに全てのフォルダーが表示される。
「Pix」の起動時画面。サイドバーに全てのフォルダーが表示される。
 
「ビデオ」を選択すると、ビデオフォルダーにある動画ファイルが表示される。
「ビデオ」を選択すると、ビデオフォルダーにある動画ファイルが表示される
 
ビデオフォルダーにあるファイルをダブルクリックすると、動画が「Pix」で再生される。
ビデオフォルダーにあるファイルをダブルクリックすると、動画が「Pix」で再生される
 
同様に「ピクチャ」を選択すると、ピクチャフォルダーにある静止画ファイルが表示される。
同様に「ピクチャ」を選択すると、ピクチャフォルダーにある静止画ファイルが表示される
 
ファイルをダブルクリックすると静止画が「Pix」で表示される。
ファイルをダブルクリックすると静止画が「Pix」で表示される
 
 
②.ファイルから起動:
Linux Mint のデフォルト設定では、動画は「Celluloid」が既定のアプリケーションに、静止画は「Xviewer」が既定のアプリケーションになっているため、それぞれ「Pix」で開くにはファイルを右クリックし「別のプログラムで開く」を選択して、Pixを指定する必要がある。
 
動画ファイルを右クリックし「別のプログラムで開く」を選択する。
動画ファイルを右クリックし「別のプログラムで開く」を選択する
 
「別のプログラム」一覧から「Pix」を選択する。
「別のプログラム」一覧から「Pix」を選択する
 
必要なら「既定のプログラムにする」をクリックして、「Pix」をデフォルトアプリにする。
 
静止画ファイルを右クリックし「別のプログラムで開く」で表示されるメニューから「Pix」を選択する。
静止画ファイルを右クリックし「別のプログラムで開く」で表示されるメニューから「Pix」を選択する
 
 
 
3. Pix起動時の画面構成
 
「Pix」を起動すると、通常は画像や動画ファイルが含まれるフォルダの内容を表示する「ブラウザモード」で画面が開く。
「Pix」を起動すると、通常は画像や動画ファイルが含まれるフォルダの内容を表示する「ブラウザモード」で画面が開く
 
このブラウザモードでは、フォルダ内のファイル(画像や動画)のサムネイルがグリッド形式で表示され、ユーザーが視覚的にコンテンツを選択・閲覧できるように設計されている。
 
上記画面では「ビデオ」フォルダーが開かれているが、「Pix」起動時のデフォルトフォルダが「前回開いていた場所に移動」に設定されていることによる。
 
この設定は、画面右上にある「ファイル」から「設定」を開き、 「一般」 > 「起動時」で変更することが出来る。
この設定は、画面右上にある「ファイル」から「設定」を開き、 「一般」 > 「起動時」で変更することが出来る
 
また、このブラウザモード画面は「設定」の「ブラウザ」でカスタマイズが可能。
 
画面右上にある「ファイル」から「設定」を開き、 「ブラウザ」で「見出し」や「振る舞い」及び「その他」を変更することが出来る。
画面右上にある「ファイル」から「設定」を開き、 「ブラウザ」で「見出し」や「振る舞い」及び「その他」を変更することが出来る
 
デフォルトでは、「見出し」の「説明」と「コメントの日時」が表示される設定になっている。
デフォルトでは、「見出し」の「説明」と「コメントの日時」が表示される設定になっている
 
「説明」とは、コメントで追記した説明のことで、「コメントの日時」が表示されていないのは「日付」が【日付なし】になっている為。
「説明」とは、コメントで追記した説明のことで、「コメントの日時」が表示されていないのは「日付」が【日付なし】になっている為
 
「見出し」項目を増やすと、サムネイルの下にチェックした項目が表示される。
「見出し」項目を増やすと、サムネイルの下にチェックした項目が表示される
 
左上にあるアイコンの機能は以下の通りで、ファイルを特定するためのアイコンが並んでいる。
左上にあるアイコンの機能は以下の通りで、ファイルを特定するためのアイコンが並んでいる
 
プレゼンテーションアイコンはスライドショー機能で、動画ファイルの場合動作しない。
プレゼンテーションアイコンはスライドショー機能で、動画ファイルの場合動作しない
 
静止画の場合、スライドショーが開始され、且つ、マウスクリックでコマ送りが出来る。
静止画の場合、スライドショーが開始され、且つ、マウスクリックでコマ送りが出来る
 
画面右下にあるアイコンは「プロパティ」アイコンで、動画ファイルの場合選択している mp4 ファイルに関する詳細情報が表示される。
画面右下にあるアイコンは「プロパティ」アイコンで、動画ファイルの場合選択している mp4 ファイルに関する詳細情報が表示される
 
静止画ファイルの場合、選択している jpeg ファイルに関する詳細情報が表示される。
静止画ファイルの場合、選択している jpeg ファイルに関する詳細情報が表示される
 
 
 
4. 「カタログ」と「セレクション」機能につて
 
Pix では、画像を整理するために以下の2つの機能が提供されている。
 
カタログ:
ユーザーが任意の画像をグループ化して管理するための仮想的なコレクション。
フォルダとは独立して、特定のテーマや目的に応じた画像の集まりを作成できます(例: 「旅行写真」「スクリーンショット」など)。
 
セレクション:
一時的な画像の選択リスト。
特定の作業(例: スライドショー作成や一括編集)のために画像を素早くまとめるのに適しています。
カタログより簡易的で、保存されない一時的なリストとして機能します。
 
これらは、左側のサイドバーの「ブラウザ」ビューで表示され、フォルダツリーと並んで管理されます。
これらは、左側のサイドバーの「ブラウザ」ビューで表示され、フォルダツリーと並んで管理されます
 
 
カタログの作成要領と使い方
 
サイドバーの「カタログ」セクションを右クリックし、「新しいカタログ」を選択する。
サイドバーの「カタログ」セクションを右クリックし、「新しいカタログ」を選択する
 
カタログ名を入力(例: 「2025年旅行」「仕事用スクショ」など)して「作成」をクリックする。
カタログ名を入力(例: 「2025年旅行」「仕事用スクショ」など)して「作成」をクリックする
 
他のフォルダーから目的の画像を選択し、画像をカタログに追加する。
画像をドラッグ&ドロップでカタログに追加することも可能。
画像をドラッグ&ドロップでカタログに追加することも可能
 
画像をドラッグ&ドロップでカタログに追加することも可能
 
サイドバーのカタログ名をクリックすると、そのカタログに含まれる画像が右側のメインウィンドウに表示される。
サイドバーのカタログ名をクリックすると、そのカタログに含まれる画像が右側のメインウィンドウに表示される
 
カタログを選択した状態で「スライドショー」ボタンをクリックすると、カタログ内の画像を連続再生できる。
 
カタログの活用例:
旅行写真の整理: 「2025年北海道旅行」というカタログを作成し、複数のフォルダやデバイスから関連する写真を追加。スライドショーで家族と共有。
 
● カタログは物理的なフォルダとは独立しているため、元の画像ファイルの場所を変更せずに整理可能。
● カタログ内の画像を削除しても、元のファイルには影響しません(カタログからの参照が外れるだけ)。
 
 
「セレクション」の作成要領と使い方
 
セレクションは、カタログよりも一時的で簡易的な画像のグループ化機能で、一時的な作業(例: 特定の画像をまとめて編集、スライドショー用に選ぶ)に適しています。
 
セレクションは Pix を閉じると消滅します。
恒久的に保存したい場合は、カタログに変換することを検討。
 
セレクションの活用例:
● 一時的な編集: ブログ用の画像を10枚選び、セレクションに追加して一括でリサイズやトリミング。
● スライドショー準備: イベントで使う画像をセレクションにまとめ、順番を調整してスライドショーを実行。
 
 
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 動画編:
 
グラフィックスアプリ Pix の使い方 - 静止画編:
 
 

 

以上。
(2025.07.16)

 

 

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